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2014年11月06日

大気汚染の無くなった「北京の青空」






世界でもこれほど激動の歴史を経験した都市は珍しい。

皇帝や群雄が君臨し、チンギスハーンなどに侵略され、
幾度となく破壊されながら、今や13億人の中国の首都として威厳を保っている。

人口は今や2100万人。

一国の人口にも匹敵する世界有数のモンスター都市だ。

北京は、保守的なイメージが強いが、

今回知り合った、北京の人たちは、

「非常に現実的で、気取らず、率直で、何事にも動じない」という印象を得た。


とても興味深いのは、共産主義と資本主義が融合した、
世界最大の都市ということだ。

世界最先端の建築家によって設計された革新的な建物が多い。

北京政府は、インフラの改良によって、340億ドルも投資し
世界最大の街を作り出している。

また、現代美術シーンに6300万ドルも投資し、
芸術や文化を進めている。

交通渋滞はもはや北京の名物で、
280万台の車が路上にあふれ、
1日あたり1000台ペースで増えているというから、そのスケールに驚く。

家賃も高騰しており、50平米で9万円ほどと、
日本の主要都市と変わらない金額まで上がっている。

今回訪問した北京では、
大気汚染のひどさを体感しようとしたら(笑)
驚くほど空気が綺麗。


わずか2週間ほど前の10月19日には、重度の大気汚染のなか、恒例の北京マラソンが開かれ、マスク姿のランナーが続出して話題を集めた。

それが今では毎日青空がのぞくようになり、市中心部からも北京の周囲に広がる山脈を目視できるほど。

北京の米国大使館によると、北京マラソンのあった日は、PM2.5の濃度が日本の環境基準の10倍に相当する1立方メートル当たり350マイクログラム前後を記録した。

それが11月5日で8マイクログラム。

嘘のように大気汚染が減った。

目立った変化があったのは、各国関係者の北京入りが本格化し始めた2日前後からだ。

共産党の力で、火葬時の衣類焼却を停止したり、
「当局の指導に基づき」操業を停止している工場数は合計2500カ所に及ぶ。

また、末尾のナンバーに応じて1日おきにしか走れない自動車の走行規制をはじめ、
官公庁や学校を休みにする「APEC6連休」もはじめ、

アジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚・首脳会議がはじまるため、
習近平指導部は2008年の北京五輪に続く「最高レベルの国際イベント」と位置付け、
スモッグ対策を全力で行っている。

北京も本気になれば、
PM2.5を劇的に減らすことが出来る証明ともいえる。