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2018年04月06日

新しいトヨタの北米拠点にお伺い致しました。




2017年7月にカリフォルニア州からテキサス州プレイノ市に移転を完了しオープニングしたトヨタの北米拠点にお伺い致しました。

プレイス市は現在人口26万人ほどの小さな街ですが、
1873年に都市となった当時の人口はわずかに500人の小さな村でした。

世界中のグローバル企業が移転を行い、今や世界企業が集積した「小さな世界都市」に変貌しています。

26万人の小さな街が世界企業をいくつも誘致するということは、
日本では考えられないことで、本当にアメリカという国の面白さを感じます。


トヨタオフィスの住所も「Headquarters Drive」にあり、
まさに名の通り「本社通り」にあるのです。

今回の誘致でテキサス州政府が土地代や建築代などを負担し、
破格の条件で世界企業を誘致しているのです。



トヨタは約10億ドルを投じ、引越しを行なったオフィス面責は東京ドーム10個分の100エーカー(40万平方メートル)と巨大施設。

オフィス内の移動でも20分歩くのは当たり前という巨大オフィスです。






敷地内は最新のグローバル企業らしく緑が多く、
とても明るいオフィスになっています。

1250本の木が植えられ、アメリカンフットボールのコート10面分の面積に2万枚以上の太陽光発電モジュールにより、
施設内の電力は全て太陽光で運営が出来ます。

また敷地内のテキサス州の川テキサスクリークを作り、
その水も雨水を貯めて利用するなど最新の環境に配慮したオフィスを作っています。

オフィスのスタッフは6500名で日本人は250名ほどが働いています。


テキサス州のプレイノやダラスは、
アメリカのほぼ中央に位置し、陸路(トラック)で24時間以内で全米の約37%を、48時間以内で約93%をカバーする物流・貿易拠点の中心になっており、
アメリカの物流のハブにもなっています。

東海岸や西海岸にも膨大なLCC(格安航空)が飛んでおり、
地理的にもとても良い環境です。

規制の厳しい日本ではやりにくい世界最先端のプロジェクトも
規制の緩いテキサス州で実験を行うとのことで、
とても先進的なオフィスということが分かります。


コンセプトはOne TOYOTAで、今までのアメリカでの製造はケンタッキー州、販売はカリフォルニア州、研究開発はデトロイト州という機能を、
全て1箇所に集約し今後の更なる飛躍へ向けて機能を強化しています。

オフィスを体感して感じたのは、
スタッフ同士がコミュニケーションを図るカフェのようなスペースです。


デスクでのワークスペースの面積と、
コミュニケーションを図るスペースの割合を、
50:50に設定し、
オフィス内のどこでもミーティングやコミュニケーションが取りやすくなっています。

この辺りもシリコンバレーなどの最先端企業と同じような、
工夫がされています。









また施設内には無人のミツワスーパーマーケットがあったり、
ジムやボルダリングも楽しめ、病院や薬局もあったりと、
一つの街のような雰囲気です。











世界的なブランドづくりで工夫をしている所をお伺いしてみると、

「究極のQDR(品質、耐久性、信頼性)を追求するブランドを追求してきたが、
更にエモーショナルでユーザビリティを意識するレベル、無意識のレベル両面から、
大切にし実践していくことが重要」

という視点で日本と連携してブランディングを実践しているとのことでした。

トヨタブランドとレクサスブランドの入り口を完全に分けて、
その世界観を伝えるオフィスづくりも実践していました。





日本企業でも世界最高レベルのブランドづくりと、ものづくりを実践しているトヨタに
日本企業も学ぶところが非常に多いと感じました。

トヨタの皆様ありがとうございました。

今後、世界展開する日本企業のブランディングと成果に生かして参ります。