(株)ドリームマーケティング
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2015年10月28日
老舗ブランド&企業の共通点
日本には、実は長寿企業が数多く存在しています。
日本には創業100年を超える長寿企業が2万4792社もあり、創業1000年を超える企業も、金剛組も含めて7社もある。日本はまれにみる長寿企業国です。
世界最古の企業とは「金剛組」。
金剛組は寺社建築工事業を営む企業で、聖徳太子ゆかりの企業で創業は飛鳥時代西暦578年であるので今年で1437年間も続いている企業です。
創業200年以上の国別の企業数の割合は、
なんと世界の中で56%を占めています。
また国別のランキングは下記の通りです。
今回は、日本の老舗企業を分析し、永続的に継続をしているブランドづくりをご紹介したいと思います。
まずは、様々な長寿企業を分析したデータや文献などから、長寿企業の分析をご紹介いたします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●100年以上続く長寿企業の96%が中小企業
「従業員 10 人未満」が 16,287 社で 62.3%、「年商 10 億円未満」が 21,431
社で 82.0%と、比較的小規模な企業の割合が大きい
●企業経営者の育成という視点から長寿企業を研究する久保田章市法政大学大学院教授は、100年企業は「個人商店などを含めると5万社に上るのでは」と推計する。
長寿企業の経営の特徴を同教授は、
「明確な企業理念や経営理念をもち順守している」
「長期的な視点に立った経営」
「伝統の継承の一方革新に取り組む」
「従業員を大切にしている」
の4点から分析している。
●海外の長寿企業
ヨーロッパでは、200年超の歴史を持つ長寿企業は、ドイツ837社、オランダ222社、フランス196社である。
中国で最も歴史の長い企業は、1538年に創業した「六必居」である。次は、1663年に創業した鋏の老舗「張小泉」で、以下「陳李済」「広州同仁堂薬業」「王老吉」が続く。
中国で今まで創業150年を超えた老舗は、ただこの5社だけである。中国の場合、中小企業の平均寿命は2.5年で、集団企業の平均寿命は7~8年である。中国では「富は三世代を超えず」という古いことわざが、今の社会でも使われる。実際、中国では200年以上の歴史を持つ企業は一つもない。
●日本における長寿企業の経営理念の特徴としては、古くからの本業を守り、発展のスピードを求めず、百年以上にわたる集中経営により、社会からの信頼と名誉を得ることに専心してきたことであろう。信頼と名誉は企業にとって最も貴重な宝物であり、企業の耐リスク能力を向上させるものである。誠実と信用に基づいた経営に加え、透徹した職人精神の尊重等が企業長寿の秘訣となっている。そのほかに、日本企業が持つホスピタリティ、従業員の会社に対する忠誠心、歴史的に重視されてきた終身雇用、社会に対する強い責任感等も、日本企業の長寿の理由の一部として指摘できる
●エバーノート社CEOのフィル・リービンは、100年以上の歴史を持つ企業の研究から、自社の長期ビジョンとして以下の3点をあげました。
1.短期の数字にとらわれず、長期戦略を重視する
⇒長期的視点に立つ
2. 100年後にも創業時の気持ちを忘れない(仕事に夢中”in love with” であり、革新的”Innovative“かつ、信念を貫く”Act Decisively“)
⇒自分たちの満足を追求する
3. 聖域なくデザインの文化を追求する(生活者が本当に求めるものを提供するために、「価格が安いから実現できない」など、制約条件を設けず、社会に貢献する)
⇒買い手の満足を追求し、社会に役立てる
●舩橋晴雄『新日本永代蔵―企業永続の法則―』によると、企業永続の8つの法則を下記の8つに定義している。
(1)明確な使命やビジョンを持っているということである。
(2)事業を長期的視点に立って経営する
(3)人間をまず先に置く経営、いわば人間経営である。
(4)顧客志向の徹底である。
(5)社会性というべきことである。
(6)変化を恐れず絶えざる革新を目指す姿勢である。
(7)質素・倹約
(8)上記の価値観や経営のあり方を組織内で維持し、継承してゆく努力を怠らないということである。
ーーーーーーーーーーーー(引用ここまで)ーーーーーーーーーーーーーーーー
上記を踏まえて、私なりの老舗ブランドの構築法をまとめますと、下記の通りになります。
(1)三方よしを追求しているビジネスモデルを構築している。
近江商人の「三方よし」とは「売り手よし、買い手よし、世間よし」という意味です。
売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるということです。
この3つの売り手・買い手・世間に対して、満足・感動してもらえるビジネスモデルやブランドを構築していることが長寿企業にとっては欠かせない要素です。
また、仕事の基本である5S(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」)や顧客とのコミュニケーション、社員満足度、社会貢献、経営理念などを明確にし、その企業文化として運営や人材教育、承継が一気通貫で上手くいっているのが特徴です。
(2)「伝統の継承」と「革新」
シリコンバレーのアップルやフィンランドのマリメッコなどの世界的なブランド企業に訪問した際に取材をし、
「世界的なブランドを創るために何が大切か?」と質問をした際に正に同じ答えを多くの方が語っていました。
「伝統の継承」とは、何を変えずに守っていくのか?
「革新」とは、徹底的に時代に合わせてイノベーションを行なっていくのか?
日本でも世界でも老舗ブランドの本質は同じです。
(3)「短期的な成果」と「長期的なビジョン」の両立
企業を存続させるためには、企業の血液と言われる短期的な売上・利益を上げキャッシュを無くさないことがまずは重要になります。
そして、長期的な経営理念やビジョン・夢など長期的な視点を持っていることが日本企業の特徴でもあります。
また、そのためには家族経営的な形で経営をすることが長寿の秘訣です。
欧米企業で長期的に反映しているエルメスなどのブランドも家族経営を行っており、単なる合理主義の短期的な成果だけを追求しないことが大切です。
長寿ブランド&企業の特徴は、上記の3つにまとめらます。
長寿ブランドや企業には、あなたの会社や生き方にも必ず学ぶべきことがあります。
私もコンサルティングや講演の中で、上記の体系化された長寿のブランドをオーダーメイドで皆様が現場で生かすことが出来、成果を上げることが出来るようにお手伝いをして参ります。
日本には創業100年を超える長寿企業が2万4792社もあり、創業1000年を超える企業も、金剛組も含めて7社もある。日本はまれにみる長寿企業国です。
世界最古の企業とは「金剛組」。
金剛組は寺社建築工事業を営む企業で、聖徳太子ゆかりの企業で創業は飛鳥時代西暦578年であるので今年で1437年間も続いている企業です。
創業200年以上の国別の企業数の割合は、
なんと世界の中で56%を占めています。
また国別のランキングは下記の通りです。
今回は、日本の老舗企業を分析し、永続的に継続をしているブランドづくりをご紹介したいと思います。
まずは、様々な長寿企業を分析したデータや文献などから、長寿企業の分析をご紹介いたします。
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●100年以上続く長寿企業の96%が中小企業
「従業員 10 人未満」が 16,287 社で 62.3%、「年商 10 億円未満」が 21,431
社で 82.0%と、比較的小規模な企業の割合が大きい
●企業経営者の育成という視点から長寿企業を研究する久保田章市法政大学大学院教授は、100年企業は「個人商店などを含めると5万社に上るのでは」と推計する。
長寿企業の経営の特徴を同教授は、
「明確な企業理念や経営理念をもち順守している」
「長期的な視点に立った経営」
「伝統の継承の一方革新に取り組む」
「従業員を大切にしている」
の4点から分析している。
●海外の長寿企業
ヨーロッパでは、200年超の歴史を持つ長寿企業は、ドイツ837社、オランダ222社、フランス196社である。
中国で最も歴史の長い企業は、1538年に創業した「六必居」である。次は、1663年に創業した鋏の老舗「張小泉」で、以下「陳李済」「広州同仁堂薬業」「王老吉」が続く。
中国で今まで創業150年を超えた老舗は、ただこの5社だけである。中国の場合、中小企業の平均寿命は2.5年で、集団企業の平均寿命は7~8年である。中国では「富は三世代を超えず」という古いことわざが、今の社会でも使われる。実際、中国では200年以上の歴史を持つ企業は一つもない。
●日本における長寿企業の経営理念の特徴としては、古くからの本業を守り、発展のスピードを求めず、百年以上にわたる集中経営により、社会からの信頼と名誉を得ることに専心してきたことであろう。信頼と名誉は企業にとって最も貴重な宝物であり、企業の耐リスク能力を向上させるものである。誠実と信用に基づいた経営に加え、透徹した職人精神の尊重等が企業長寿の秘訣となっている。そのほかに、日本企業が持つホスピタリティ、従業員の会社に対する忠誠心、歴史的に重視されてきた終身雇用、社会に対する強い責任感等も、日本企業の長寿の理由の一部として指摘できる
●エバーノート社CEOのフィル・リービンは、100年以上の歴史を持つ企業の研究から、自社の長期ビジョンとして以下の3点をあげました。
1.短期の数字にとらわれず、長期戦略を重視する
⇒長期的視点に立つ
2. 100年後にも創業時の気持ちを忘れない(仕事に夢中”in love with” であり、革新的”Innovative“かつ、信念を貫く”Act Decisively“)
⇒自分たちの満足を追求する
3. 聖域なくデザインの文化を追求する(生活者が本当に求めるものを提供するために、「価格が安いから実現できない」など、制約条件を設けず、社会に貢献する)
⇒買い手の満足を追求し、社会に役立てる
●舩橋晴雄『新日本永代蔵―企業永続の法則―』によると、企業永続の8つの法則を下記の8つに定義している。
(1)明確な使命やビジョンを持っているということである。
(2)事業を長期的視点に立って経営する
(3)人間をまず先に置く経営、いわば人間経営である。
(4)顧客志向の徹底である。
(5)社会性というべきことである。
(6)変化を恐れず絶えざる革新を目指す姿勢である。
(7)質素・倹約
(8)上記の価値観や経営のあり方を組織内で維持し、継承してゆく努力を怠らないということである。
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上記を踏まえて、私なりの老舗ブランドの構築法をまとめますと、下記の通りになります。
(1)三方よしを追求しているビジネスモデルを構築している。
近江商人の「三方よし」とは「売り手よし、買い手よし、世間よし」という意味です。
売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるということです。
この3つの売り手・買い手・世間に対して、満足・感動してもらえるビジネスモデルやブランドを構築していることが長寿企業にとっては欠かせない要素です。
また、仕事の基本である5S(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」)や顧客とのコミュニケーション、社員満足度、社会貢献、経営理念などを明確にし、その企業文化として運営や人材教育、承継が一気通貫で上手くいっているのが特徴です。
(2)「伝統の継承」と「革新」
シリコンバレーのアップルやフィンランドのマリメッコなどの世界的なブランド企業に訪問した際に取材をし、
「世界的なブランドを創るために何が大切か?」と質問をした際に正に同じ答えを多くの方が語っていました。
「伝統の継承」とは、何を変えずに守っていくのか?
「革新」とは、徹底的に時代に合わせてイノベーションを行なっていくのか?
日本でも世界でも老舗ブランドの本質は同じです。
(3)「短期的な成果」と「長期的なビジョン」の両立
企業を存続させるためには、企業の血液と言われる短期的な売上・利益を上げキャッシュを無くさないことがまずは重要になります。
そして、長期的な経営理念やビジョン・夢など長期的な視点を持っていることが日本企業の特徴でもあります。
また、そのためには家族経営的な形で経営をすることが長寿の秘訣です。
欧米企業で長期的に反映しているエルメスなどのブランドも家族経営を行っており、単なる合理主義の短期的な成果だけを追求しないことが大切です。
長寿ブランド&企業の特徴は、上記の3つにまとめらます。
長寿ブランドや企業には、あなたの会社や生き方にも必ず学ぶべきことがあります。
私もコンサルティングや講演の中で、上記の体系化された長寿のブランドをオーダーメイドで皆様が現場で生かすことが出来、成果を上げることが出来るようにお手伝いをして参ります。
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Posted by 脇田勝利 at 15:28│Comments(0)
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