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2012年05月23日

安売りを止める唯一の方法とは?

安売りを止める唯一の方法とは?

多くの起業家・経営者にお伝えしたいことがあります。

特に中小企業はこれをやると、生き残れません。

低価格戦略は、一部の大企業のみがやるべき戦略で、中小企業は安売りをすることをすぐ止めましょう。

牛丼などランチが300円以下で食べられる先進国は、日本だけです。

これでは、いずれ日本人の所得は東南アジア並に下がってしまいます。

それを阻止する唯一の方法は、

「安売りせずに価値を最大化する」

ということです。


 競争が激化する現在、多くの企業が売上を上げたいために「安売りをしなくてはいけないと思い込む心のデフレスパイラル」になっています。私も多くの営業現場を見てきましたが「見積をさせてください」とお願いをし、見積書だけを見せて価値を上げずに、価格だけを下げて安売りでしか勝負していない企業がほとんどです。

 金額だけしか提示しない見積だけで勝負している、つまり自ら「低価格だけで判断してください」という状況に陥ってしまっているのです。

 では、売上を科学的に考えると「どんな時に人は購入に至る」のでしょうか?

 それは「価値 ≫ 価格」になった段階なのです。

 つまり、受注するためには「価値を上げるか、価格を下げるかの二つしかない」ことになります。

 顧客の立場になって考えればすぐに分かる事ですが、価格だけで判断することはほぼありません。同じ価値なら低価格のものを買うだけであって、価値があれば多少高くとも喜んで商品を購入してくれます。

 この価値の源泉は「強み」です。自分の強み、自社の強み、商品の強みなどをベースに、価値を最大化し、高い付加価値の商品を適正な価格で販売する事こそが大切なことです。

 働くということは、つまり自分の強みの上に己を築くこと、また持ち味を十分に有機的につなぎ合わせることであり、その強みに組み合わせをすることが職務だということなのです。

 「安売りしないと売れない」と考えるのは、経験だけから推測する「思い込み」です。

今までの経験をいったん白紙にして、第3者の目で価値を考えてみましょう。

 そして、買う側のことをもっと知る努力をしましょう。

顧客が欲しいものが分かれば、それを提供する事は簡単です。何に対して喜んで価値ある商品にお金を払ってもらえるか、もっと顧客の事を知る必要があります。

 つまり、強みをベースに価値を最大化し、顧客の課題をヒアリングし更に付加価値をプラスして提案し、トータルの価値を徹底的に最大化することが大切です。

 最後に価格を提案し、「価値 ≫≫ 価格」の圧倒的な提案をすることで、安売りする事なく、逆に値上げをしても売れていく、売上を永続的に伸ばせる強気な販売スタイルが確立出来るのです。

 実際、私が携わる多くのコンサルティング先には、値上げをしても売上を伸ばしている企業がたくさんあります。

 例えば、ある女性向けのエステ&マッサージ店では、業界の標準となっている「10分1000円」という価格帯でないといけないという「思い込み」に陥っていました。
 
45分4500円、60分6000円、90分9000円、120分1万2000円という具合です。お試しコースで30分2000円という格安コースもありました。
 実際にマッサージ効果を得られお客さんが満足をされるには、最低でも
60分かかるのに、お客さんに負担を感じさせてはいけない、お客さんが来なくなる、などの「思い込み」があり、30分や45分の料金設定も準備していたのです。

 実際の仕事を観察してみると30分や45分でもサービスをしてあげたり、結局60分ほどの時間はかかっているとのことでした。そして、長時間の120分コースでは、スタッフも大変な労力を使っているため、疲れ果ててしまうということ。これも全ての時間で同じレベルの施術をしないといけないという「思い込み」でした。

 改善策として私は社長に以下の2つの改善を提案しました。

(1) 60 分以上のサービスに統一(将来は90分以上に移行)
(2) 120分コースは間に10分間のリラックスタイムを入れる(スタッフもお客さんも休む時間)

 正直、大改革です。社長も最初は「うーん・・・大丈夫かな?」と不安そうでしたが、私を信じていただき実行してくれました。

 その結果、すぐに客単価と顧客満足度は向上し、スタッフも休む事が出来るようになり、売上も
30%向上しました。

 120分の施術の休憩10分では、お客さんもゆっくりと休憩が出来て「リラックスタイムでゆっくり出来ました!」というお声もたくさんいただいたそうです。

 「思い込み」を捨てて価値を上げた事で、お客さんもスタッフも経営者もみんなWin-Winになる関係が構築出来たのです。


先入観にとらわれずに、顧客にとって価値のある提案をいかに行うかで安売り競争から脱却することが出来ます。

具体的に行動に移していきましょう。



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Posted by 脇田勝利 at 15:03│Comments(0)
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