ゴミと生きる子供たち

脇田勝利

2009年09月30日 08:20



何もない豊かな島カオハガン島に別れを告げ、
マニラへと移動しました。

そこは、混沌としたカオスの街。

クラクションと雑踏、
そして銀行の前にはマシンガンを持った警備員、
ホテルの玄関は空港並みのセキュリティです。

その高層ビルの連なるマニラ市から車で10分ほど。

“スモーキーマウンテン”と呼ばれる東洋最大のスラムがあります。

この名前は、30メートルにも及ぶゴミの山から出る自然発火した煙から
名付けられています。

その“スモーキーマウンテン”という
ゴミ捨て場に自然と住み着いた住民が大勢います。

フィリピン全土でスラムに住んでいる人口は1880万人といわれるほど、
貧困の差が激しい国。

その現実を目の前にすると、言葉を失ってしまうほどの衝撃があります。

現在は、多数の死者が出たため、
強制撤去をされ仮設住宅に転居していましたが、
住居はトタンを組み合わせ、電気もガスもないような環境。

車の窓を開けると、ゴミ捨て場そのままの強烈な臭いがします。

ゴミを満載にしたトラックが到着すると、
10代の少年が大人数集まってきて、
我先にゴミをあさります。

このゴミを転売して生活をするしかない大多数の人たちの生活を見て、
「どうしてこうなってしまうのか?」と人間の作りだした不条理を
感じてしまいます。

ただただ、その現実を目の当たりにして、
胸が引き裂けるようないろんな思いを抱きましたが、

いつの日か、貧困の世界から脱出して幸せな生活をして欲しいと
願うしかない自分の無力感を感じます。

「頑張って生きて欲しい。
 俺も君たちに負けずに頑張って生きるから。」と
心の底から願うしかありません。










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