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2013年05月28日

日本人の知らない本場スペインセビージャのフラメンコ!



スペインと言えばフラメンコ!ということで本場スペインしかも発祥の地と言われているセビージャで本場のフラメンコを体験しに行きました。

フラメンコと言っても、ただ踊るだけではなくスペイン人の本質にも迫る奥深いものなのです。

日本人は、ギターに合わせて情熱的に踊るのがフラメンコと思われていますが、
本当のフラメンコは「歌」が主役です。

カンテ (Cante)と呼ばれる魂の奥底から響く深い声で唄う歌こそ、フラメンコの真髄なのです。

生のライブでそのカンテを聴くと、誰もが鳥肌が立つほど感動します。

その根底にあるのは、ヒターノといわゆるスペインジプシーの歴史。

イスラム教徒であったヒターノは、戦争に勝った1499年のカトリック王による追放後も一部のイスラム教徒はキリスト教徒に改宗してイベリア半島に留まった。

しかし、1609年に改めて追放令が出され、ヒターノのコミュニティに潜伏してなおもイベリア半島に留まる者が多かった。

この時期にアンダルシアのヒターノのコミュニティがモリスコの歌舞音曲を大胆に取り入れ、その結果として生まれたのが、現在フラメンコと呼ばれる芸能なのである。

つまり、故郷を失ったヒターノの悲しみが魂となり、歌や踊りに進化したのである。

歴史は以外と新しく、20世紀後半から飲食店であるタブラオが出現し、現在までフラメンコの上演の場の大きな部分を占めている。


フラメンコの真髄を知るには、まず3分20秒ほどの映像を全て見てください。(音声注意)

この映像を見ると現地の生のフラメンコの臨場感が伝わってきます。

こんな風景が町中で昼間っから(笑)至る所で繰り広げられています。

●ファンダンゴ Fandangos /フラメンコの仙人たち(you tube)
http://www.youtube.com/watch?v=ze85SZRu_Bk


そんなヒターノやスペインの本質が知りたくて、
地元の人が多く通う本物のフラメンコを体験してきました。

まず、セビージャきっての老舗、ロス・ガジョスです。

●LOS GALLOS
http://www.jspanish.com/tabrao/tabrao.html



1966年にオープンしたセビージャで最も古いタブラオ。

2004年にフラメンコ関連の協会から「ここ40年でもっとも素晴らしい進化を遂げたタブラオ」という賞を受賞。

明るく陽気な曲のアレグリアス、最も古い形式と言われる深みのあるソレア、リリズムの早いブレリアスなど、カテゴリーが異なるため、踊りも歌もそれぞれ全く違う様々なフラメンコを楽しむことができます。

かなり完成度が高く、プロ意識の高いフラメンコです。
飲食等の提供はなく、ストイックにフラメンコを鑑賞する所です。

カンテの歌声を聴くと、全身鳥肌が立ちっぱなし。

心を震わせる魂の歌と踊りに大満足でした。



そして、あと一軒、地元のスペイン人しか行かないタブラオに行ってきました。

ホテルのフロントで場所を聞いての訪問だったが、迷路のような住宅地に入り込み、
「こんな場所にあるはずがない」と諦めかけた瞬間、カンテが聴こえてきました。

中に入ってみると、先ほどの店とは明らかに違う熱狂ぶり。

La Carboneriaというタブラオです。

●La Carboneria
http://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g187443-d754093-Reviews-La_Carboneria-Seville_Province_of_Seville_Andalucia.html






しかも、こちらは無料です(笑)

2ユーロほどのワインとタパスをつまみながら、
じっくりとフラメンコを鑑賞。

先ほどの完成されたフラメンコと違い、
荒削りな、しかも更に本物のフラメンコを体験することが出来ました。

この熱狂のライブの時間でも平日の夜1時頃。

朝方までこの勢いは続き、スペインの夜は更けていきました。

情熱に生きるスペイン、本当に日本人の知らない素晴らしい奥深さを持った国とも言えます。

(続)