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2013年11月28日

大前研一さんの講演Vol.1「日本人の戦略」



和僑会世界大会でのメインイベントは、
世界を舞台に日本人で最も有名な経営コンサルタントの一人大前研一さんの講演です。

このためだけに、日本やアジア中から集まるほど、凄い方だと改めて感じました。

なにせ、マレーシアのマハティール首相へアドバイスを行ったり、中国大連のアドバイスも行っているという正に、世界を舞台に活躍する日本人です。

私もコンサルティングを極め、大前研一さんに負けないほど、大きな舞台で仕事をしてみたいと決意を新たにすることが出来た講演になりました。

少し長くなりますが、講演料は500万円!とも噂される貴重な講演になりますので、
ほぼ講演内容の全てを網羅して、その流れとポイントをご紹介させていただきます。

各種データを元に、日本人の課題が明確になります。

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●日本と日本人を客観的に眺めてみましょう。

・世界で一番高齢化が進んでいる
・人口増は期待出来ない
 単身世帯がどの年齢層でも最多
 少子化は東アジア諸国の共通の現象

・世界に出かける人も諸外国と比べると少ない

・移民に関しては議論さえ出来ない状態
 まず、ポリシーがありません
 某政治家のメッセージ「日本全体が新大久保みたいになっていいのか?」

●日本は社会が維持出来るでしょうか?

働く人がいるのか?
借金を返す人がいるのか?
年金負担に耐えられるのか?

●家族世帯が減少し、単身世帯中心の世帯構成となりつつある。

●「単身世帯」

未婚化・晩婚化・熟年離婚・夫婦の死別などの諸要因により、全ての年代に渡って大幅に増加

●「夫婦と子供の核家族化」

未婚・晩婚化により若・中年層世帯が減少する一方で、パラサイト化による「高齢夫婦と子供」の世帯が大幅に増加している。

●「夫婦のみの核家族世帯」

高齢化による「高齢夫婦の世帯」が大幅に増加

●日本人の海外シフトが増え始めているが・・・永住者は少ない

●海外在留邦人はせいぜいアメリカと中国、そしてワーキングホリデイのオーストラリア

●世界的に見ると、日本人の海外シフトは微々たるものでしかない

●OECD諸国の中で、移民の流出入(人口比)は日本が最も低い

●イタリア系、アイルランド系、中国系(華僑・華人)、インド系(印僑)など現地国籍を取得した人も含めて比較すると、日本人の海外へ出て行く度合いは、非常に小さい。

●企業に対しても閉鎖的な国柄

・日本企業は積極的に海外進出しています。
・海外からの直接投資はほとんどありません
・企業誘致する組織さえありません
 国レベルではジェトロが片手間にやっているだけ
 ドイツのDfWと異なり単年度予算でやるだけ
 シンガポールのEDBやアイルランドのIDAなどに匹敵する組織は不在
 地方自治体も招致業務をやっていません
・ブルドッグソースの買収に関しても拒否反応

●2011年では日本から脱出する企業が入ってくるより多くなった

●日本は対内投資がほとんどありません。先進国の中でも特異な国

●企業の海外進出度合いをみても、日本はまだまだグローバル化が遅れている。

●米国多国籍企業では、国内の雇用を減らしてでも、海外での雇用を増強している。

●先進国で就業人口を減らしているのは日本だけ


●なぜ日本は覇気を失ったのでしょうか?

「戦前・終戦直後」

家父長制度
大家族
長男以外は食い扶持を見つけなくてはいけない
大植民地時代
蛮勇をもって海外に雄飛
食いつめたら海外移民

「戦後」

結果的に一人っ子
単身世帯
比較的裕福な親
パラサイト+パウチ
コミュニケーション力、語学力 アジアでも最低
海外留学・出向は辞退
食いつめたら霞ヶ関で陳情

●不況期に、価値観が形成される青年期・学生時代を過ごした現在の20代は、意欲・活力に乏しい世代と言われている・・・「持たない」選択