夢と情熱コンサルタント脇田勝利の公式ブログ

売上を上げるためには「ブランディング」と「コミュニケーション」の二つの要素を最適な形にすることが最も重要とコンサルティングや講演で何度もお伝えしております。

実際に、その二つの要素だけで、劇的な売上向上をする方が増えております。



「売上を上げるコミュニケーションは、チラシ・ホームページ・フェイスブック・接客・提案書などを最適な形にすることは分かりやすいのですが、自社でブランディングをどうやって良いか分からない」

という声をよく聴きますので、その実践的な方法を伝授させていただきます。

今まで、５０カ国以上に訪問し、ブランドの創り方のノウハウを構築して来ました。


特に、フランスやアメリカ、北欧の欧米企業はブランドの創り方が非常に上手く、

日本や東洋やブランドづくりが下手ということが分かってきました。


特に日本人がブランドを作るのが苦手な原因にあるのが「禅」の思想です。

禅の根底にあるのは「論理的に考えることを否定している」ため、

日本人のDNAとなっている禅の思想では「ブランドの体系化」は無理なのです。


そこで提案したいのは、日本人の禅の思想に「欧米の論理的なブランド構築法」をプラスした、

ハイブリッド型の新しい日本人経営の構築です。


日本がこれから、世界最大の市場となるアジアの市場で勝っていくためには、

「ブランドづくり」は必須ですし、今まで培ってきた日本の資産をブランドという価値に変える時期にきているとも言えます。


今回は「ブランドの中のブランド」と言われているエルメスのブランディングの手法をご紹介し、

日本人がブランドを創る方法をご紹介いたします。




エルメスは、１８３７年にパリに馬具工房として創業後、２０世紀はじめにファッション分野へと本格的に参入し、世界１６０都市に店舗を構え、今や世界を代表する高級ブランドとなっている。

しかし、規模は驚くほど小さくまとめており、従業員は４０００人、資金は全て内部調達でトップのデュマ・エルメス自らが「クリエイティブ・ディレクター」として商品全体を統括しているため、

「デュマの個人商店」とも喩えられています。

しかし、エルメスは「ブランドでない。マーケティングも行っていない。」と言い張っており、

「エルメスは職人の手仕事によって最高級の品物を作っているだけ」という姿勢を強調し続けている。

私から見たらこの姿勢こそ、ブランディングでありマーケティングだと感じるのだが（笑）

そういった商業主義的な発想からは一線を引いた「プロの職人集団」というブランド化を実現しているとも言える。

この部分は逆に日本人が最も学ぶべき姿勢だとも言える。


エルメスが世界的な一流ブランドとなった要素として下記の３つが挙げられます。

（１）ブランドイメージ

フランス宮廷社会や馬具特有の工房

（２）品質

最高級の原料と職人の最高の技術

（３）希少性

一点一点を手間も時間も贅沢にかける手仕事に基づいた少数高付加価値販売



上記の３つの視点でどんな時代もブレない経営姿勢と商品づくり、現場での対応を行ってきたため、
創業１７８年の歴史を通じて世界中にファンを構築することが出来たのです。

そして、伝統あるブランドの中にも革新がなければ付加価値がないという認識のもと、

時代のニーズに即した新商品の開発や広告、他社とのコラボレーションなど、

他のブランドにはない革新性も持っているところが素晴らしい。


エルメスの社員に聞いた、

「変えるところと変えないところを明確にし、変えるところは時代に合わせて徹底的に変える。」

という言葉が忘れられない。



このようにエルメスは、１８０年近い創業から全くブレない世界No.1のコンセプトをもとに、
３つのキーワードを明確にし、徹底的に守り続けると共に、

時代に合わせて変える部分は徹底的に変えていることが分かります。


日本の企業がブランドを構築するために、

下記のステップを忠実に行うことで、ブランディングを構築することが出来るようになります。


（ステップ１）

自社の強みを全て書き出す

（ステップ２）

何らかの分野、エリアでNO.1になれるポイントを明確にする

（ステップ３）

上記のNO.1の分野のスローガンを明確にする

（ステップ４）

そのNO.1の分野のスローガンを３つのキーワードに分解し、

それぞれの項目を説明できるようにする。

（ステップ５）

変えるところと変えないところを明確にし、変えるところは時代に合わせて徹底的に変える。