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(株)ドリームマーケティング
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2009年11月02日

リッツ・カールトンの秘密~シンガポール・レポートvol.1

リッツ・カールトンの秘密~シンガポール・レポートvol.1

9月のシルバーウィークにシンガポールにマーケティング視察に伺いましたので、
体験したことを中心にレポートをお送りいたします。

1983年にアトランタで誕生したザ・リッツ・カールトン・ホテルは、わずか20数年間で世界のホテル地図を塗り替え、
米国では常にトップクラスの評価を得ています。

また、シンガポール・上海・香港などのリッツは、
「従業員にとって、もっとも働きがいのあるホテル・カンパニー」としてベスト・エンプロイヤー賞を受賞するほどの評価を得ています。

その秘密を、先日シンガポールに行った際に、
リッツに宿泊し体験し、その秘密を探ってきました。

6角窓のバスルームや接客レベルの高さは当然のことながら、
地元のお菓子と紅茶のセットをお届けするサプライズや、
部屋に本をおいておくと、しおりがプレゼントされたり、と
とにかく顧客満足を徹底的に追求した究極のホテルが実現出来ています。

リッツ・カールトンの秘密~シンガポール・レポートvol.1

リッツ・カールトンの秘密~シンガポール・レポートvol.1

リッツ・カールトンの秘密~シンガポール・レポートvol.1

しかも、過剰なサービスではなく、
あくまでも自然な形でのホスピタリティ。

派手さはないですが、非常に誠実で好感が持てます。

リッツ・カールトンでは、
スタッフの満足とお客様の感動を提供するために、
「最高のホスピタリティ(おもてなし)を仕組み」として
創り上げているところが素晴らしい点です。

その「最高のホスピタリティの仕組み」をご紹介します。


●クレド(信条)と呼ばれるカードを肌身離さず持ち歩く。

経営理念や哲学が全て凝縮されている。
表面には「クレド」「従業員への約束」「サービスの3ステップ」。

裏面には「ザ・リッツ・カールトン・ベーシック(行動指針)」

リッツカールトンの成功の秘密の全てが凝縮されている。

●企業文化・風土が根付いている。

お客様と同じ目線で、積極的にコミュニケーションを取る。

●ワオ・ストーリー

お客様からの感謝の言葉や手紙を全てのスタッフに紹介する。

●ラインナップ(朝礼)を理念共有に活用

セクションごとに毎日20分程度、ディスカッション形式で、司会役が投げかけた質問をみんなで考えて話し合う。テーマは「ゴールド・スタンダード」の中から選ばれる。

●ファースト・クラス・カード

他のスタッフに手伝ってもらったときに渡す感謝のしるしのカード。
カードは手渡す前にコピーされ、写しが人事査定の参考資料に使われる。

頑張っているスタッフを正当に評価するための仕組み。

●月間最優秀従業員賞(エンプロイー・オブ・ザ・マンス)

業務実績や勤務態度に加えて、
ファーストクラス・カードの数、
お客様からもらった感謝状の数、
ワオ・ストーリーを生み出した実績などを総合的に判断して選考される賞。

給与査定や異動の面でも有利に働く。

●年間賞

300ドルの賞金や宿泊券がプレゼント。

●Let's have Fun(楽しもう)

お客様をお迎えする時の合言葉で
「お客様に喜んでいただくことと同時に自分たちも楽しもう」ということ。

●誕生日・入社記念日のお祝い

ランチルームに集まってケーキでお祝いをし
「今日一日あなたはスターです」と書かれたカードが載せてあり、
どのスタッフとすれ違っても“おめでとう”と声をかけられる。

●創業者の夢と情熱

創業者のシュルツィは創業時から
「リッツは世界一のサービスを提供するホテルになる。それが私の夢なんだ」と
言い続けている。

●エンパワーメント(権限委譲)

企業哲学と価値観を理解しているのなら、
個人の判断で行動してもいいという考え方のこと。

従業員に認められている力(権利)は3つ

①上司の判断を仰がずに自分の判断で行動できること
②セクションの壁を超えて仕事を手伝うときは、自分の通常業務を離れること
③1日2000ドル(約20万円)までの決裁権

●リッツ・カールトン・ミスティーク(神秘性)

宿泊すると、なぜか次々に驚くようなことが起きる体験を創り出すこと

「感動を偶然や個人の能力だけに頼ってはいけない。
サービスは科学なのだから」と創業者のシュルツィは語る。

●サービス・クオリティ・インジケーター(SQI)

毎日の仕事やサービスを提供する場面で起きてくる欠陥事項、
失敗事項、あるいは問題事項などを、
一つひとつ数値化して、記録に残す作業のこと。

それぞれの項目に点数がつけられ、集計される。

●グッドアイディアボード

社員が自由に感性を発揮するための仕組みとして機能し、
休憩所にスタッフが気がついたことを何でも書き込めるようになっているボード。


感動を科学し、それを一部のスタッフではなく、
全てのスタッフが実践出来る「しくみ」を持ったリッツ・カールトン。

私たちも学ぶことが非常に多い世界最高レベルのホスピタリティを持つホテルでした。

これからの商売に「感動」は欠かせません。

これからも、クライアント企業が「感動」を与えることが出来る
お手伝いをしていきたいと改めて決意いたしました。

リッツ・カールトンの皆様ありがとうございました。


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この記事へのコメント
はじめまして(?)
先日、「輝く女性プロジェクト」のイベントで司会を担当しておりました、こあらと申します。

よかよかでブログを書いていらっしゃったのですね。

幅広い、ご活動、素晴らしいですね。

これからもどうぞよろしくお願いいたします!
Posted by こあら at 2009年11月04日 00:33
こあらさん

ありがとうございます。

素晴らしい司会で、
イベント全体がとてもまとまっていましたね。

これからも、
こちらこそ、よろしくお願いいたします。

こあらさん、ありがとうございます。
Posted by 脇田勝利脇田勝利 at 2009年11月05日 13:55
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